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今年は、ピティナのコンペティションや、ブルグミュラーコンクールなどに挑戦する生徒さんが数名いらっしゃいます。

前の前の前の記事で、細く長くピアノを続けることについて書きました。
今回は、もう一方のコンクールなどに取り組むことについて書いてみたいと思います。

子供のコンクールなどへの挑戦の意義は、短期間での目標がはっきりしているために集中してゴールに向けて練習をすることにより、成長が促されること。そして、何が演奏の上で必要なのかという観点から、曲を分析することによって学びが深くなる事だと思っています。
分析、というと理屈ぽく聞こえますが、作曲者の人となりを調べたり、作曲者がどう感じていたのか、その時代の様子、譜面からの情報(題名や調や拍感、強弱、フレーズ、などなど)をもとにどのように感じて、どう表現したいのか、できるのか。。。
そういう事をじっくりと自分で実感しながら音楽性を積み重ねられると良いと思います。
コンクールに勝つために付け焼き刃でその曲だけできれば良く、ひたすら先生に言われたままその曲を弾きこむのみ、になっては意味がないと思います。

参加する場合は、それをまずは心に留め置いていただき、成長を願って、お子様をうまく乗せたりサポートしたりするのが保護者様や私の役目かと思います。
どうしても、結果に一喜一憂してしまいます。それもまた、心の成長の糧にしたいですよね。(コンクールの結果は水物でもありますので)
難しいところですが、目標は高く持ってそのために必要な練習や知るべき事を妥協せず取り組み、かつ、結果が出なかった時には取り組んだことで伸びた部分、そして取り組んだ事そのものを褒めて認めてあげると良いと思います。
勇気出して参加するだけでも、本当に凄いことですもんね!参加した1年と、参加しない1年、、どう考えても、うまくなるのは参加した人ですから。

特に、ピティナは、まず参加するカテゴリーの課題曲を4時代分弾ける必要があるので、ものすごく勉強になります。
今年から、予選で終わった場合も、地区本選用に練習している曲を動画提出の形で出すことができるようで、これは良い!と思いました。
ただ、ピティナは参加するカテゴリーの曲を弾けるレベルがまず必要なので、シビアです。なので、参加するだけでも、すごいと思います。(学年が上がるごとに、ガラッとレベルが上がるので、、上のカテゴリーは継続して参加してきた人しか難しいかもしれません)
いろんなコンクールがあるので、ご自身に合わせたものにトライすると、いつもとは違った1年、一生懸命取り組んだ1年になると思います♪もし、ちょっとでも興味がある場合は、ぜひご相談ください。

あと、コンクールではないけれど、ピティナのステップもぜひおすすめします。
発表会だけだと1年に1回の舞台経験なので、常に次のステップへ進むのを目標に受けるようにすると、ただ習っているだけではなくしっかりと実力がついてくると思います。これも課題曲もありますし、自由曲でも参加できますし、京都市内だと年4回ほど機会があります。

と、コンクールやステップを薦めてはいますが、前々前回の記事にも書きましたが、取り組み方は人それぞれ。何を目標にするのかも、人それぞれ。好きに弾くことで、幸せな場合もあります。全部ありだと思って応援していますので(。>ω<。)ノ
みんなそれぞれ、頑張っていきましょう♪
2023.05.09 Tue l 理念 l top
ピアノを私が教えさせていただくにあたって
何を身につけていただきたくて、どういう風に最終的に到達していただきたいか。少しつらつらと書いてまとめてみようかなと、ちょっと書いてみます。

まずは正しい奏法を身につけていただきたいです
なぜなら。。。。

体の仕組みに反した無理な動き、脱力が正しくできていない状態で指や腕を使って弾く→
スムーズに動かしにくい→
無理に調節してしまう/思ったように弾けない→
筋を痛めてしまう/音色の調節ができない、音が汚くなる→
痛いから弾かなくなる/良い音がわからない、またはわかるから汚い音で弾いても美しくないから嫌になる、思い通りに動かせないから難しい曲に入ると弾けなくなる

そうならないためにも、最初の段階から、1音を正しく脱力した状態で打鍵できるように
美しい音を目指して響を良く聴き、音楽を奏でるという事を意識して弾けるように、と考えてます。
(そのために使用してるのが、松田先生のテキスト、ピアノレッスンシリーズです)
まずは、それが一番ピアノを弾くには必要だと思っています。

最初は1音づつ。次は1音づつ右と左の交互で。。
ピアノをやっていたことのあるお母さんや、どんどんと難しい曲を小さいながらに弾くことが
良いと思われるお家の方がいらっしゃったら、もしかしたら
「なぜこんな簡単なことを、しつこくやるのかな?一体本当に弾けるようになるのかしら?」
と疑問に思う方が出てくるかもしれません。

ですが、上記に書いた通りに、最初が一番肝心なのです。
考えなくてもそのような動きができるように、脳の中の無意識的に動かせるようになる部分へ
その能力を格納できるようになってから
難しい曲にトライしたら、いくらでもできます。
年齢が小さいのに、難し(そうに)見える曲、早く指を動かすような曲を弾いてる様は
確かに目を引きますし、褒められやすかったりします。(特に、ピアノに詳しくない方ならなおさら
早く指を動かす曲をガチャガチャ弾いていても、それをすごい!と思ってくれる場合が多々ありますから。。)
が、その曲だけ、その時だけ、弾いていても、頭打ちが来てしまうことになります。
曲芸では意味がないと思うんです。
たとえ、1音であっても、ものすごく感動的な響きで弾けて、空気を通してその音を
人の耳に届けた方が、ガチャガチャ弾くよりも芸術的なんじゃないでしょうか。。
もちろん、小さい人でも才能が豊かで、弾けてしまう方もいらっしゃるかと思います。
そういう人にはもちろん、弾かないように、などとは思いませんが、手の大きさからして
無理がある曲をわざわざ弾くのは、弊害も多いと思うのです。

こればかりは、ご本人の性格にもよりますし、1音づつをじっくり頑張るのが
苦痛な子もいたりしますから、臨機応変に、弾きたい気持ちを優先して
そのお子様が正しい奏法だと綺麗な音で楽に弾けるようになるんだよ、、という事の説明を
聞く耳ができて、自分でもトライしようという気持ちが湧いてきた頃に
徐々に、サブリミナル効果のように洗脳するかのように(^^;)レッスンの中に
入れてやったりもしています。

でも、発表会など、ちょっと挑戦するくらいの曲を選ぶ場合には
大好きな難しい曲にトライしてもらってもいいと思っています。

リース緑


次に、譜面を正しく読み取れる、知識、そしてイメージ力と感性を
なぜなら。。。

譜を読むのが早い遅い、人には色々あります。
が、譜読みが遅いと、次第に譜読みが苦痛になってきて
様々な曲へトライする気力と楽しさがわからずに、ピアノを続けないことになります。

譜面を読むのを早くするには、音符を覚えることもですが
横の流れを形で捉えて、鍵盤と連動させて捉えて
手を動かせるようにすることが必要です。

そして、調性を覚える。
移調もしてみたり。
同じ形を探してみたり。
つまり、楽譜を分析しつつ全体を把握するように考える。

こういう事は、ペースメソッドを元に教えていっています。

レッスンで、みつ玉カードを使ったり、高い真ん中低い、、などとやってますのは
ゆくゆく、こう言った内容を理解するための、最初の部品のようなものです。

これも、「一体、こんな事やっていて、ピアノ弾けるようになるのかな?!」と
お母様が思われる事が多いそうです。
なぜか、という事を分かってもらえれば、納得いただけるかもしれませんね。

そして、譜面からの情報で、曲のイメージを捉えてどのような音が良いか考えて弾く。
ただただ、音符が「ど」だから、「ど」の場所の鍵盤を弾く。。。。
ということだけでなく
どんな「ど」の音を鳴らそうかな?コワ〜イ「ど」?
カリッとした「ど」?
それとも、ほんわかと、あったかい感じの「ど」?
などと、考えて、そのような音を鳴らそうと行動して
そして、実際に鳴った音はどんな響かな。。と聴いて感じて考える。

もし、そんな「ど」を弾きたかったら、じゃあ、腕はどうしたらいいかな
指はキュッとしたほうが良いかな?はたまたクッションの面で弾いたほうが良いかな?
と、正しい奏法を使って、色々と音が出せたら。。


そこまでのことを総合的に身につけて最終的には
ショパンやベートーベンやモーツァルト、シューマン、シューベルト、リスト、ラヴェル、ドビュッシー。。
そうそうたる素晴らしい作曲家の曲を、自分の力で読み取り、弾ける事

が最終目標かなと思っています。

もちろん、芸術に完成はありませんから(^^)
最終目標だなんて、言うようなもんではないとは思います。



京都市左京区のピアノ教室Clair Sonorite
2016.03.03 Thu l 理念 l top
小さい頃は、〜しなければならない、などというレッテルではなく
ただ「これをやったら楽しい!」というレッテルを脳に貼る事が最重要だそうです。

そうして本能と心を鍛えて面白そう!を→好き!という気持ちとして定着させて
成長に伴って、理解や判断して物事にとりかかるように育てて
小学校へ入ってからは、自分でやろうと考えた事を達成させる事で
満足を得るようにするといいそうです。

ですので、お母様お父様には、ピアノのお稽古に休まずに通ったり
練習をお家でしたり、、その事をしただけでも褒めていただければと思います(^^)

お家での練習は、やはり楽器を習得するには必需です。
毎日やる1週間と、週に1回レッスンで触るだけとでは、差は段違いに開いていきます。
ですが、自分の意思だけで毎日練習する子などというのは、ほとんどいないと言っても過言ではないでしょう(^^;)

お忙しい毎日のなか、練習をさせる、というのはご父兄にとってはストレスになったりもしますが
小学校入学前のお子様は、たとえ5分でも、ちらっとでも鍵盤に向わせてあげて
それに対して関心をしめしていただけるといいかなと思います。喜ばれてる事という事がお子様は嬉しいと思います。
少し成長してきて小学校へ入る頃には、歯磨きなどと同様に
お母さんがご飯を作っている時に練習、とか、小学校から帰ったら練習、などと
自分で決めさせて、とにかく毎日やるという事を継続させてあげていただくと良いかと思います。
達成できたら、褒めてあげてください。

ピアノを弾く、という動作の中には、実に様々な事を同時に行っています。

目は読譜

  ↓ それを元に、脳で即座に判断(音符の高低長短、強弱、雰囲気、テンポ、等)

指は自由自在に動かす必要性(左手も、右手も別々の動きを同時に)
足はペダル
耳は音楽の内容や音のニュアンスを聴く

音楽は時間の芸術ですから、止まる事なくこの動作を繰り返します。
しかも、この動作をやりながら、次に弾く部分の事を考えます。

思ってる以上に、とても高度な事を小さいながらにもやっています。

すぐに出来ちゃう子もいるかもしれませんが、これをやっているというだけでも
凄い事ですし、これにトライしている事が、脳の成長に良いのは間違いないです。

ですので、すぐに色々と出来なかったり弾けなかったりしても
叱る事なく、トライしてることを褒められるべきだと思います(^^)

よろしくおねがいしますm(__)m

鍵盤



2015.11.14 Sat l 理念 l top
自分が、レッスンをする事の意味や、目的。。

教えさせていただく事になってから、色々と試行錯誤しながら
その問いを、理想と現実のレッスンとの間で、常に心のどこかに持っていて答えを探しています。

ピアノを習うという事は、人によって、目的も楽しみ方も千差万別です。
そして、人によって、ある事は難なく理解しちゃうけれど、ある事からのアプローチは難しかったり、また逆だったり。
同じ「ピアノを弾く」という行動の中でも、判を押したように同じ理解の仕方ということは全く無いんだなと、教えだしてから知る事になりました。

理想としては、はじめた年齢もさまざまで目標にしている事もさまざまな生徒さん達が
それぞれ、ピアノが弾けるように(楽に綺麗に弾けるフォームで)なり
自分で譜読みもできて、音楽を理解して表現できるように、、というのが、理想としている所です。

ですが、自分の理想に縛られて「こうでなければ、いけない」という決めつけはしない事にしています。
レッスンも、人生も、家庭生活も、社会生活も。。
決めつけは上手くいくものも上手くいかせない原因だと思っています!
柔軟に、心に寄り添い、レッスン時間を過ごさせてあげたいです。

一番心の底で本心で大切だと思い、願っていることは
とにかく弾けて楽しいと思って欲しい、ピアノを弾く事が人生の楽しみの一つになって欲しい、という事です。
そうして、音楽が自分の楽しみであり友達になった者同士は、音楽で繋がれる仲間になれます。
私とは、先生と生徒でもあり、最終的には一緒に音楽を楽しめる音楽仲間となりたい。そのように思っています。

コンクールや、人との上手下手の比較など、音楽には全く不必要なもので
(それが、一つの楽しみに繋がっている場合もありますが。。)
生徒さん各々が、ピアノを学んでいく過程で自分比での成長を見つめて、心の充実を感じ
健全な心が育つように。そのお手伝いができれば、、と思います。


ショパン
2015.11.13 Fri l 理念 l top